かつて庭だった場所に家を新築することになったN様。反対に家が建っていた場所をすべて庭にすることになりました。新しい庭に対して出された条件が3つ。
1.古い庭で育ててきた庭木をすべて大切に、新しい庭に移してほしい。
2.夫がゴルフのパッドを練習するための、芝生がほしい。
3.1年中花を楽しみたいので、和洋折衷の庭にしてほしい。
奥様にとって庭の樹木は、長年慈しんできた我が子も同然の存在。また、リタイアされたご主人が趣味のゴルフを楽しみたいというお気持ちもよくわかります。
和洋折衷というのは、デザイナーにとってはかなり難問なのですが、人に見せるためよりも、自分たちが楽しみたいという奥様のお気持ちには強い説得力があり、奥を日本庭園風に、前面には西洋風の花壇を置くという配置にしました。明るく前向きな奥様と、やさしく頼もしいご主人にぴったりの、人生の年輪を感じさせるお庭になりました。
家を建ててくれたダイワハウスさんに、「お庭を上手にしてくれるところない?」と聞いたら、nakashouさんを教えてくれました。「長年にわたってお庭や外構の仕事をしておられて評判いいですよ」って。それで一度問い合わせてみることにしたんです。
デザイナーの池田さんがすぐに来てくれたのですが、私(奥様のこと)は、正直言って最初は池田さんのことがこわかったの!だってそういう感じのお顔でしょ(笑)。でもね、話してみてすぐに、この人は花の気持ちがわかる人だって思ったのね。私は花が大好きだから、花に対してやさしくない人には頼みたくないと思っていたんです。だからもうそれからは、一転、池田さんの大ファンになりました。素晴らしい人柄の方ですよ。池田さんを見て、私たちはnakashouさんは素晴らしい会社だな、と思ったんです。
ええ、もcちろんです。何枚も設計図を描いてくださって、ご苦労をかけましたが…。と言うのが、デザイナーとしての池田さんは、もっと統一感を持たせて、見た目にもカッコよくしたいわけですよ。でも、私たちは古い庭木を捨てるのは嫌だし、かと言って和風に統一するのではなく、四季折々の花が次々に咲くようにもしたいわけなんです。 いま芝生になっている部分も、池田さんは階段を設けてパティオのようにしては、と提案してくださったのですが、主人がパッティングの練習をするから芝生はぜったいに要ると主張したり…、まあデザイナー泣かせだったと思います(笑)。でもね、そういう気持ちを池田さんが尊重してくれたことが、私たちは嬉しいのね。素人である私たちの希望を採り入れながら、なおかつ素敵な庭にしていく作業は、それは大変だったと思います.
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土いじりさえしていればご機嫌な私の傍らで、主人はもっぱらゴルフの練習。ポカポカ陽の射す芝生では、散らばったボールの間をセキレイが首を振り振り歩き回って、本当に平和なひとときです。これまでは会社や仕事を優先して家庭は二の次だった主人が、いつもそばに居てくれるのが嬉しくて!私が一番幸せを感じるのは、庭に出ている時と主人と一緒に居る時だから、その両方が叶って、まさに二度目の青春を謳歌しています。